大企業での終身雇用制度が崩壊した今でも、大学生の大企業志向は変わっていませんね。
ただ、大企業は日本の企業の1%程度しかありませんから、どうしても狭き門になってきます。
学生のうちは企業の情報を得るのは非常に難しいと思いますが、就活で悩んでいる方は一度中小企業への就職も視野に入れてみてはいかがでしょうか?
私は大学卒業後の新卒枠を中小企業に使いました。2年半でベンチャー企業に転職していますが、今でこそ分かる中小企業のメリットもあります。今日はそれを紹介したいと思います。
この記事をご覧の方には「【就活生向け】大企業と中小企業で働くメリットとデメリットについて」も参考になります。
中小企業だとほどほどにゆるい環境で仕事ができる
私が新卒で入社して最初の社内研修で感じたことが「何も仕事してない状態で給料もらっちゃっていいの?」でした。
その会社は新卒採用も4年目で、新卒の教育カリキュラムも組み立てている最中でしたから、あまりがっちりとした教育ではありませんでした。
また、実際に仕事が始まってからもそれほどノルマなどにうるさい会社ではなかったので、かなりゆるい環境だと感じたのを覚えています。
私は大学時代、バリバリの体育会系の部活で過ごしてきたので、入社1年目~2年目は正直大学の部活の方が厳しいと感じたぐらいでした。
これは人によってはデメリットになるとも思います。(現に私がそうでした)
が、ほどほどに仕事をして給料をもらい、プライベートなどに時間を割きたいというワークライフバランスを考えた場合には、かなりのメリットにもなると思います。
この辺りは会社によって全然違うのと、入社してみないと分からないという部分が多すぎて参考にならないかもしれません。
(私がいた会社は3年以内に上場すると言っていましたがこの体たらくです。8年ほどたった今でも上場はしていません。)
中小企業は地域密着で地元の人も多い
私は新卒で地元を離れて中小企業に入社した、その会社の中では変わり種となっていましたが、基本的に中小企業は地元採用が多く、ある意味小学校や中学校に近い感覚になっていることが多いと思います。
近くに住んでいる方が集まったという感じです。
なので、地元のイベント(祭りなど)にも高確率で参加していたり、地域事情に詳しい方がほとんどで、公私ともに頼りになるアドバイザーとなる方が多いです。
私も入社してすぐは地域のことが分からなかったので、会社の先輩方に色々教えてもらいました。こういったことができるのは中小企業ならではではないかなと思います。
中小企業だと新人でもそれなりの仕事をすることができる
ベンチャー企業ほどではありませんが、中小企業も人が十分にいるわけではありませんから、新人のうちからそれなりに仕事をすることができます。
というより、教育カリキュラムはそれほどでもないので、仕事を通じて覚えていくことになるのです。
私は1年目に現場配属となりましたが、3ヶ月ほどで現場の1部門を任されるようになりました。今考えると仕事の内容自体はそれほどでもなかったのですが、1年目から1部門を任されるなんて思っていませんでしたから、非常に楽しく仕事にも取り組めていたと思います。
2年目には異動があり営業マンとして活動しましたが、行動予定も自由に組めたので、最初の研修が終わってからはかなり自分自身の裁量で動くことができました。
私は大企業に勤めたことがないので分かりませんが、このような環境で仕事をするのはかなり珍しいことではないかと思っています。
中小企業の組織の締め付けはそれほどきつくない
これはほどほどにゆるい環境と被ることになりそうですが、中小企業は企業としての成熟度は低いので、社内のルールなどはそれほど厳しくありません。
また、これは会社によると思いますが、仕事の成果に対する締め付けも今でも私が疑問に思うぐらい低いです。
私がいた会社では、営業の目標も売上目標で管理していました。正直2年目の私ですら「おいおい今時売上目標かよ」と思ったほどです。はっきり言って売上なら達成するのは比較的簡単です。利益削っちゃえばいいんですからね。
恐らく会社側も従業員が利益に対して情報を得ることを規制しようとしてのシステムだと思います。
その会社はかなりゆるい営業をしているのに余裕があるので、会社で出ている純利益は相当な額になっていると思います。それを社員に知られたくないのでしょうね。
中小企業は社員の仲がいいことが多い
その会社では私の年代が10名新卒で入社しました。その中でも私を含め半数程度はすでに転職しているのですが、未だに何かあったら飲みに行くぐらいの仲です。
中小企業だと社員同士の仲が思っている以上に近く、それなりに仲がよくなる傾向にあるようです。
中小企業のデメリットも紹介
メリットだけだと不公平なので、デメリットも紹介したいと思います。
- 社外でも通用するスキルがあまり身に付かないので転職に不利
- 良くも悪くも人次第、上司によっては最悪の結果に
- 経営層の考えが見えにくく、責任を取らないこともある
- 教育カリキュラムが不十分のため、成長は自己責任になりがち
- 仕事がほどほどな分給料もそれなり
- 会社次第だが改善改革が進みにくい
大体が私の転職した理由になります。
中小企業にありがちですが、社外でも通用するスキルは身に付きにくい傾向にあります。5年程度ならまだ路線変更も可能だと思いますが、10年勤めてしまうと外に目を向けるのはかなり厳しくなってきます。
会社の締め付けが緩いので、社長や部長、上司次第でチームの雰囲気が変わってしまいます。
同期ではいませんでしたが、同僚には上司のパワハラで鬱になってしまった人もいるぐらいで、良くも悪くも人次第という側面があります。そういう意味では私は恵まれていました。
人数がそれなりにいるので、経営層の考えが見えにくいです。私のいた会社では公式発表では上場を目指しているのですが、経営層は上場を目指しているようには見えませんでした。
事実私が入社してから3年で上場するという目標は達成できませんでしたし(審査に落ちたようです。2度目は厳しくなるから無理だと思いますけどね)、今でも上場していません。
会社には上場するために外から呼んできた人もかなりいるのですが、上場できないという結果が出ても、その人たちは会社に居続けています。
責任の所在も不明確で、その辺りに不満を抱く人も多いかもしれません。これはどの企業でも同じかもしれませんけどね。
また、新卒社員の教育に関してレベルが低いこともあり、成長するかしないかは個人の自己責任となりがちです。
しっかりしたカリキュラムがないと人はなかなか成長できないものなので、完全に受け身の場合は危険です。
仕事はほどほどで楽なのですが、給料はその分それなりになっています。
それがいいんだよという考えもありだと私は思っていますが、若いうちからそういう考えにつかるのは少々リスキーだとも思います。仕事はまだ30年ぐらい続けるんですからね。
私がいた会社はかなりひどかったのですが、何をするのにも時間がかかるうえに効果もイマイチでした。地方の人にありがちな変化を嫌う性質なのか、改善や改革はなかなか進みません。
在籍していたころはその辺りのことでかなりイライラしていた記憶があります。
今回の記事はいかがでしたか?私の経験が主体となっているので、人によっては全く違う意見になることもあるかと思います。
私は仕事において労使関係に重点を置いています。その究極はどうしても独立するということになってくるのですが、良い環境の会社なら一生勤めるのも素敵だなって思ってます。
どんなことでも自分に合っているというのが一番ですね。
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この記事をご覧の方には「仕事なんて所詮は金もうけの手段にすぎないということを忘れてはいけない」も参考になります。