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中学理科単元別解説|中学1年生|堆積岩・火成岩

理科 勉強・学習
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ひろきち

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今回は地学の分野を解説します。地学は高校になるとほとんどやらないので、中学時点での知識でほぼ大人になってしまいます。そのため、大学で専門分野を勉強した人と一般の人の差が開きやすいのではないかと思います。

興味がある人は結構多いと思いますが、宇宙のことなどをあまりよく知らない大人も多いのはこの辺が原因ではないかと思っています。今回は堆積岩と火成岩についてです。

この記事をご覧の方には「勉強のコツ|理科編-学習する内容を明確な作業にする事例集」も参考になります。

勉強のコツ|理科編-学習する内容を明確な作業にする事例集
前回の記事「学習の質を簡単に上げることができる4つの方法」で、学習内容を15分程度の作業にすることをポイントとして紹介しましたが、この内容は単元別に解説しておいた方がいいと思いました。なので、今日は学習する内容を明確な作業にする事例集(理科編)とします。

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堆積岩とその種類

堆積岩とは、土砂などの粒が水の堆積作用で積もって固まった岩石のことです。

堆積岩の分類については下の表にまとめました。この表を覚えておくと今後の学習が進めやすくなると思います。

堆積岩を粒の直径で分類したもの

2mm以上 1/16mm以上2mm未満 1/16mm未満
れき岩 砂岩 泥岩

堆積岩を成分で分類したもの

種類 凝灰岩 石灰岩 チャート
成分 火山の噴出物 生物の死がいやその成分 生物の死がいやその成分
特徴 粒が角ばっている 塩酸に溶ける 塩酸に溶けない

このあと出てくる火成岩に対して、積もって固まった岩石を堆積岩と言います。

大地の変動で地表に押し出された火成岩は、熱、水、氷、風などの作用で削られていきます。

削られた岩石は、川の水や氷河と一緒に運ばれ、陸地や海底に積っていきます。

積った岩石の粒は、その重さで次第に押し固められていきます。

地球の表面を覆っている地殻の約90%は火成岩ですが、地表に近い部分では75%が堆積岩となっています。

体積のようす

流水には浸食作用(削る)運搬作用(運ぶ)堆積作用(積らせる)の3つのはたらきがあります。

川の上流で削られ(浸食)、運ばれた(運搬)土砂は、流れのゆるやかなところに積り(堆積)ます。

土砂は粒の大きい順番に、れき、砂、泥に分類されます。

河口付近や海岸線は波の動きが激しいため、粒の大きいれきや砂が堆積していきます。

粒の小さい泥は漂いながらゆっくりと沈んでいくので、波の動きが穏やかな沖合まで運ばれて堆積します。

土地が高くなることを隆起、土地が低くなることを沈降といいます。

プレートの動きや大地の変動で隆起や沈降が起こります。

堆積岩の種類

流水のはたらきで削られた岩石が、海底や湖底に積ってできた岩石が堆積岩です。

堆積岩は火山のはたらきでできる火成岩に対して、水のはたらきでできるため水成岩とよばれることもあります。

最初に紹介した堆積岩の種類についてもう少し詳しい説明をつけておきます。

堆積岩を粒の直径で分類

堆積岩の種類 粒の直径 特徴
れき岩 2mm以上 粒は丸みをおびている。まれに化石が含まれている。
砂岩 1/16mm以上~2mm未満 粒は丸みをおびている。化石がよく見られる。石英が最も多く含まれている。建築用石材に利用される。
泥岩 1/16mm未満 泥や粘土が固まってできている。砂岩に比べてもろい。

堆積岩を成分で分類

堆積岩の種類 成分 特徴
凝灰岩 火山の噴出物
(主に火山灰)
火山の噴出物(主に火山灰)が積もって固まったもの。
粒は角ばっている
石灰岩 生物の死がい
(サンゴ、フズリナ)
生物の死がいや水に溶けていた物質が堆積してできたもの。
成分は炭酸カルシウム。化石がよく見られる。セメントや化学肥料の材料にもなる。
チャート 1/16mm未満 生物の死がいや水に溶けていた物質が堆積してできたもの。
成分は二酸化ケイ素。粒が細かくかたい岩石

火山と火成岩

火成岩とは、ドロドロのマグマが冷えて固まってできた岩石のことです。

火成岩は火山岩深成岩の2つに分類されます。

火山岩:マグマが地表付近で急に冷やされて固まったもの

深成岩:マグマが地下深いところでゆっくりと冷えて固まったもの

火成岩の分類を下の表にまとめておきました。こちらも覚えておくと今後の学習が進めやすくなると思います。

火成岩の分類

火山岩
斑状組織
流紋岩 安山岩 玄武岩
深成岩
等粒状組織
花こう岩 せん緑岩 斑れい岩
全体の色 白っぽい 中間 黒っぽい

火山岩のつくりは、小さく細かな粒(石基)の中に大きな粒(斑晶)がある。

見た目が斑模様なので、斑状組織といいます。

石基はマグマが急に冷えて固まった部分で、斑晶はマグマがゆっくり固まった部分です。

それに対して深成岩のつくりは、肉眼で見分けることができるぐらいの大きな粒がたくさん集まってできています。

これを等粒状組織といいます。

火成岩をつくる鉱物

火成岩の色合いは、岩石に含まれる鉱物の種類によって決まります。

白っぽい無色鉱物を多く含めば岩石全体は白っぽく見え、黒っぽい有色鉱物の割合が多ければ黒っぽく見えます。

鉱物はマグマからできた結晶のことで、特有の色やかたさをもちます。

有色・無色 鉱物 特徴
無色鉱物 石英 無色または白色。
非常にかたく不規則に割れる。
水晶は石英の一種です。
無色鉱物 長石 白色か灰色。
規則的に割れる。
5m~6mもの長い結晶を作ることもあります。
装飾品や建築材として使われることもあります。
すべての火成岩に含まれています
有色鉱物 黒雲母 黒色。
薄くはがれる
電気を通さない素材として工業製品に応用されてきました。
有色鉱物 角せん石 くらい緑色。
規則的に割れる。
長い柱状になっています。
有色鉱物 輝石 くらい緑色。
規則的に割れる。
短い柱状になっています。
有色鉱物 カンラン石 うすい緑色
不規則に割れる。
装飾品としても利用されます。
有色鉱物 磁鉄鉱 黒色で不透明。
磁石につき、光沢があります。
古代中国人はこれを応用して羅針盤を作りました。
成分の7割は鉄のため、鉄鉱石として重用されています。

火山と火山の形

火山の形は大きく3つに分類されます。

マグマは、その成分と温度によってねばりけ(粘性)に違いが出ます。噴火のようすもそれぞれ違います。

下の表にに火山の形とその特徴についてをまとめました。

火山の形 溶岩ドーム 成層火山 盾状火山
有珠山、昭和新山 富士山桜島 マウナロア(ハワイ)、三宅島
噴火のようす 激しい 中間 穏やか
岩石の色 白っぽい 中間 黒っぽい
溶岩のねばりけ 強い 中間 弱い
溶岩の温度 低い(約900℃) 中間 高い(約1200℃)

溶岩ドーム:釣鐘型に盛り上がった形の火山です。

マグマのねばりけが強く、溶岩は流れにくいため、こんもりと盛り上がった形になります。

激しく、爆発的な噴火をします。

成層火山:富士山のような円すい形の火山です。

マグマのねばりけは溶岩ドームと盾状火山の中間になります。

爆発的な噴火と溶岩の流出が交互におこります。噴出物が交互に積って層になっています。

盾状火山:傾斜がゆるやかな形の火山です。マグマのねばりけが弱く、溶岩は流れやすいです。

べったりと平らに広がった形になります。穏やかに大量の溶岩の流出が続きます。

最後に社会人にもおすすめの理科の書籍を紹介します。

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