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オモコロのライターをはじめ、様々な媒体で企業のPRページを作成したり、WEBメディアの健全化や社会問題にも取り組むヨッピー氏が、初めて紙の媒体で書籍「明日クビになっても大丈夫!」を発売しました。
※2017年9月21日発売
この記事をご覧の方には「仕事なんて所詮は金もうけの手段にすぎないということを忘れてはいけない」も参考になります。
ヨッピー氏を知らない人のために紹介
私はヨッピー氏のことをPCデポが老人を食い物にするような不健全な契約をしていることを糾弾する記事をきっかけに知りました。
それから『記事タイトルに「PR」って入れるかどうか問題について』など、何かとWEBメディアやそれに関わる分野で話題になる人物でした。
その度に記事を読んで、内容に共感することも多く、今では一ファンとして応援しています。
旅行情報サイトSPOTの編集長としても活躍
ヨッピー氏は旅行情報サイトのWELQ (ウェルク)化もよく思っていないようで、SPOTという徹底した現地取材を行う旅行情報メディアを運営しつつ、「呉 観光のおすすめスポットや名物を呉市と縁ある女優、のんさんに聞いてきた」などのPR記事も作成しています。
WEBに関わる方の間では非常に知名度も高いのですが、一般的にはそれほど有名というわけでもないと思います。
オモコロに代表されるお笑いメディアでも活躍
また、基本的なスタンスとして記事にギャグやお笑いが入りますが、まっとうな方法で世の中のためになるWEBメディアを運営しようという意思が感じられます。
「明日クビになっても大丈夫」を紹介する理由
さて、そんなヨッピー氏の初の紙媒体のメディアになる明日クビになっても大丈夫!ですが、当サイト”天職に転職だ”の基本的な主張と多くの部分で一致するため、今回紹介することにしました。
内容は一般的な自己啓発本と一緒だが簡単で分かりやすい
価格は1,512円と自己啓発本にしてはやや高めで、さらに内容も同ジャンルのエッセンシャル思考や99%の会社はいらない、お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方と似たようなものになっています。
ですが、エッセンシャル思考のように概念の説明だけではなく、実際の行動についての言及もありますし、99%の会社はいらないのように「今すぐ会社を辞めよう」というような偏った内容でもありません。
また、お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方のように難しい内容にもなっておらず、2時間程度で読了できるぐらいのボリュームになっています。
WEBライターとしても読ませる文章が書籍でも活かされている
さらに、さすがは人気WEBライターといったところか、リラックスした状態で一気に読めてしまうような「読ませる文章」なので、他の自己啓発本より学習しているような感じがせず、自然に読み終えることができると思います。
書籍の主張概要
この本の大きな主張は下の3つなので、何らかの自己啓発本を読んだことがある方には不要なものかもしれません。不要だと思う方に必要なのは行動になるでしょう。
- 終身雇用制度は崩壊しているし会社の仕事はつまらないものだ
- 多くの人が言うように「好きなこと」は会社を辞めなくてもできる
- 副業や起業するなら自分が好きで楽しめることにした方がいい
終身雇用制度は崩壊しているし会社の仕事はつまらないものだ
ヨッピー氏が明日クビになっても大丈夫!で主張していることに、終身雇用制度が崩壊していること、会社の仕事はつまらないものであることがあります。
終身雇用制度の崩壊について
終身雇用制度が大企業ですら機能しなくなっている点については特に異論もないでしょう。
現時点で定年を迎えようとしている方は、新卒で入社してから他社に脇目もふらず勤務してきた方も多いと思います。
ですが、これからは大企業ですら5年後、10年後はどうなるか分からないのが現実です。
なので、会社は簡単に潰れるものではないが、早くて3年程度、長くても10年程度は劣勢になってしまったら潰れてしまうものだ。ぐらいに思っておかないといけません。
終身雇用が維持できないのに会社への服従を求める滑稽さ
そんな状況なのにも関わらず、会社側が従業員に対して忠誠心を持つような働きかけをしていることを、ヨッピー氏は指摘しています。
本文の言葉を借りれば、「御恩と奉公の御恩がないのに奉公を求められている」状態であると言えます。
会社の会議が効率悪すぎてくだらないことや、社内で慣例となっているわけの分からない決まりごとなど、会社員であれば誰もが「あるある」と感じることも実例として挙げられています。
会社の仕事にやりがいがないのは当然!?
また、会社の仕事にやりがいがないのは当然とも主張しています。
それは、会社は1人のエースに頼るような経営をするのはリスクなので、必ず誰でもできるようなシステムに落とし込んでいくような運営をします。
こうすると、会社にとっては誰でもできる仕事になるためリスクの低減ができます。
しかし、仕事をしている本人にとっては誰がやっても同じ結果の出る仕事となってしまうのです。
これでは、確実に会社と従業員の間で利害関係の不一致が起こるのは当然です。
大企業の仕事ほどつまらない傾向にある
この傾向はむしろ中小企業より大企業の方が顕著かもしれません。職人芸や個人技に頼っているような会社は、その従業員が退職した時のリスクが大きいので、ノウハウを会社に貯めようとします。
その行為自体は素晴らしいのですが、そうなると仕事のやりがいは下がってしまう。会社の仕事はあまり面白くないものであるのが普通で、それ自体はおかしいことではないという主張です。
関連記事「仕事が辛い・つまらないと感じるようになった時に見直した方がいい人生の目的について」
「好きなこと」は会社を辞めなくてもできる
「会社なんてクソ食らえ」とか「未だに社畜とか大丈夫?」などのように、会社員であることを否定し、独立起業を煽るような自己啓発本も多く出版されています。
そんな中、ヨッピー氏のように「会社をすぐに辞めるのはよくない」という主張は、非常に現実的で好感のもてるものです。
いきなり「好きなこと」だけで生きていくのは無理
「好きなこと」で生きていくのは素晴らしいことなのですが、いきなり「好きなこと」だけで生計を立てていくのは0.01%の天才以外には不可能なことでしょう。
本文に「稼げずの谷」という表現が出てきますが、これは誰でも一定の期間(半年~数年程度)は稼げない期間というのがあることについても触れています。
「好きなこと」で生きていこうとして、さっさと会社を辞めてしまったばっかりに、稼ぐために好きではないこともやらなければいけなくなってしまった人も、かなり多くの数いることでしょう。
一部のブロガーや新卒フリーランスを痛烈に批判
本文には、一部のブロガーや、新卒フリーランスを痛烈に批判している文章があるので、ツイートで紹介しておきます。
ヨッピーの新しい本
はっきり言いすぎワロタ pic.twitter.com/Grhdi1as4X— 漆原ニャック (@lifecooking39) 2017年9月20日(現在リンク切れ)
「好きなこと」をするために会社を辞める必要はない
さて、ここで大事なのは、「好きなこと」は決して会社を辞めなければできないようなことではなく、会社を続けながら就業時間後や休日などに試してみることができるという視点を持つことです。
会社を“辞める”“辞めない”というような0か1かの思考ではなく、会社を続けながら好きなことをして稼げる状態に持っていく努力をする、いわゆる副業をおすすめしています。
稼ぐ金額は実現できる範囲の設定にする
さらに、稼ぐといっても月に数十万や数百万も稼ぐといったような話ではありません。
始めはイラストを1回1,000円で受けたり、ブログを書いてみたり、サークルを始めてみたりと、好きなことで「情報発信」をすることの重要性について言及しています。
会社を辞めなければできないことは「好きなこと」なのだろうか?
そして、本当に「好きなこと」であれば会社なんか辞めなくてもできるはずだし、既にやっているはずだというもっともな指摘もしています。
マンガを描くのが好きな人には、仕事の息抜きに別のマンガを描くような人もいるそうで、会社員を辞めなければできないような「好きなこと」は、実はそれほど好きではないのだという現実的な指摘です。
「好きなこと」が「稼げる」とは限らない
同時に、「好きなこと」≠「稼げること」についても触れていて、好きなことが必ずしも稼げることとは限らないことや、「やりたいこと」≠「なりたいもの」についても言及しています。
最近は、ヨッピー氏の活躍などで、WEBライターになりたいと言う人も増えているそうです。
ただ、その中に一回も文章を書いたことがない人もそれなりの数いるそうで、こういう場合は「やりたいこと」と「なりたいもの」を混同してしまっていると指摘しています。
サッカー選手になりたい人にサッカーの経験がない人はいない
WEBライターを「やりたい」人は、仮にお金が出なくてもブログなどで情報発信をしたり、ランサーズなどで外注のライター業をやってみたりするでしょう。
逆に、WEBライターに「なりたい」人は、ヨッピー氏のようにWEBライターとして成功してチヤホヤされる部分だけを見て「なりたい」と思っているので、こういった状況の時に安易に会社を辞めるのは危険だという老婆心も見せています。
自分の心としっかり向き合って、「やりたい」ことを探すのも重要なんですね。
副業や起業は自分が好きで楽しめることにした方がいい
好きなことを仕事にした方が上手くいきやすいという指摘は多くの自己啓発本でも言及されていることです。
ですが、これほど真理であることもそうないでしょう。
会社の仕事は8時間やるのが限界かもしれません。
ですが、好きなゲームなら起きてから寝るまでずっとやっていられるという人もいるでしょう。
「好きなこと」を仕事にすると無敵になれる
仮にこれが仕事だとしたら、両者の結果は全く別次元のものになるはずです。
好きで好きで、やりたくてやりたくて仕方がないことを仕事にできれば、それだけで成功する可能性も稼げる可能性もぐっと上がります。
好きなことであればクオリティの追求も怠らないでしょう。
そして、クオリティを追求するからこそ評価も高まり、それがさらなる依頼や稼ぎに繋がるという好循環を呼び込むことにもなるのです。
関連記事「貯金は半年分の生活費(約100万)は持っておいた方がいい」
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「会社の大きさ≠収入の多さ」になった
昔は、仕事をするならある程度の規模の組織であることの方が有利でした。
なので、多少損であっても会社員として働いた方が結果として得でした。
ですが、今では組織の大小が必ずしも成果に直結しなくなってきています。
会社組織の運営や、そのあり方について、もう一度よく考えなければいけない時代になっているのかもしれません。
より不確実な社会になった
一生同じ会社で働くつもりの人も、将来独立しようと考えている人も、転職や起業という選択肢を全く無視することはできない時代です。
もしかしたら会社が倒産してしまうかもしれませんし、ある日突然リストラされることになるかもしれません。
どんなにその会社が好きであっても、転職や独立の可能性を視野に入れながら行動するクレバーさが求められています。
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この記事をご覧の方には「35歳までに2回の転職をおすすめする理由」も参考になります。