妊活を終え、妻が妊娠した今になると、妊活前と後の知識差に驚くことがあります。
妊活を考える前には全く知らなかったことが、今ならすぐに分かるようになったのです。
今回は、妊活・妊娠中に避けた方がいい薬と服用しても大丈夫な薬について案内します。
基本的には医師の診断を仰ぎ、医師の指導に従って薬の服用をしてもらうようお願いします。
この記事をご覧の方には「新生児が生まれてから1歳になるまでの成長記録」も参考になります。
妊娠が発覚するまでは薬の影響は少ないが気を付けて損はない
妊娠の疑いがある(妊娠3週末)まで、いわゆる「生理が来ない」と気付くまでの間は、薬の影響は特別考慮する必要はありません。
といっても、“影響がない”のではなく、“影響があった場合には早期流産となる”ので、常時服用する薬があるような場合は、あらかじめ医師に相談しておいた方がいいでしょう。
妊娠中も服用可能な薬に変更してもらえることもあるでしょう。
男性側ができることは、奥さんの常備薬が妊娠中も服用できるか質問するぐらいでしょう。
ほとんどの漢方薬に入っている成分は妊娠中の服用不可
東洋医学のイメージが強い漢方なら、妊娠中に服用しても大丈夫というイメージがありがちです。
しかし、医療機関のレポートではっきりと以下のように記載されています。
殆どの漢方薬にはいっているような成分のいくつかは妊娠中は服用を禁ずとなっている。
妊娠中に体調を崩してしまった場合は、自己判断をせず医療機関に問い合わせるのがいいでしょう。
妊活が決まった時点で、利用する可能性が高い薬に関して、あらかじめかかりつけ医に相談しておくのがよさそうです。
私の妻は常用しているアトピーの薬について、結婚後にかかりつけ医に相談して、妊娠中の服用ができるものに変更してもらっていました。
関連記事:妊活をすると分かる流産の可能性の高さ|夫ができる心構えは?
妊娠発覚(3週末)から薬を服用する場合は必ず医師に相談する
妊娠が発覚する3週末から、安定期に入る16週までの間が、特に薬による胎児への影響について注意しなければならない時期です。
中でも、妊娠4~7週末の間には、胎児の中枢神経、心臓、消化器、四肢など重要な臓器が作られる期間なので、特別注意していかなければいけません。
妊娠8~15週末では、胎児の重要な臓器の形成は終わっているが、性器、口蓋の閉鎖などはなおつづいています。胎児への影響が少なくなっているとはいえ、催奇形性のある薬剤に対しては慎重であったほうがいいでしょう。
とにかく言えることは、自己判断は危険なので、薬の投与に関しては絶対に医師への相談をするということです。
妊娠中のワクチン接種は基本NG
投薬とは違いますが、妊娠中はワクチンの接種も避けた方がいいとされています。
絶対に接種NGなのは、生ワクチンと言われるもので、代表的な疾患に風疹があります。
妻は風疹の抗体がなかったのですが、1度目の妊娠が発覚してしまい、ワクチンの接種ができない状態になってしまいました。
幸か不幸か、1ヶ月で流産してしまったので、すぐにワクチンの接種をしたのですが、残念ながら抗体を得ることができなかったようです。
3ヶ月ぐらいして再度妊娠してしまったので、妻の風疹ワクチンは出産後に折を見て行うことになるでしょう。
インフルエンザはワクチンの接種・タミフルの服用どちらもOK
妊婦がインフルエンザにかかると、重症化しやすいことが知られています。日本国内での死亡例はないようですが、海外では妊婦死亡例が多数報告されているほど怖い病気です。
Q2: 妊婦へのインフルエンザワクチン投与の際、どのような点に注意したらいいでしょうか?
A2: 妊婦へのインフルエンザワクチンに関しては安全性と有効性が証明されています。昨シーズンの新型インフルエンザワクチンに関しても、妊婦における重篤な副作用報告はありませんでした。チメロサール等の保存剤が含まれていても安全性に問題はないことが証明されています。
社団法人:日本産科婦人科学会-お知らせより(現在リンク切れ)
厚生労働省|妊婦もしくは褥婦に対しての新型インフルエンザ感染(H1N1)に対する対応
ただ、インフルエンザワクチンの利用は、卵アレルギーの方、または疑いのある方にとっては、アナフィラキシーショックの原因になってしまうことがあります。
なので、卵アレルギーの疑いがある方は、ワクチンの接種ではなく、タミフルによる早期治療が望ましいとされています。
48時間以内にタミフルを服用するのが効果的な処方箋
インフルエンザを発症してしまった場合、早期(48時間以内)にタミフル等を服用するのが望ましい対応です。
Q3: インフルエンザ様症状が出現した場合の対応については?
A3: 発熱があり、周囲の状況からインフルエンザが疑われる場合には、「できるだけ早い(可能であれば、症状出現後48時間以内)タミフル服用開始が重症化防止に有効である」ことを伝えます。
社団法人:日本産科婦人科学会-お知らせより(現在リンク切れ)
厚生労働省|妊婦もしくは褥婦に対しての新型インフルエンザ感染(H1N1)に対する対応
また、タミフルの服用による胎児への影響はないと言える結果も出ています。
Q5: 抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ)は胎児に大きな異常を引き起こすことはないのでしょうか?
A5: 昨シーズン、多数の妊婦(推定で4万人程度)が抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ)を服用しましたが、胎児に問題があったとの報告はあがってきていません。
社団法人:日本産科婦人科学会-お知らせより(現在リンク切れ)
厚生労働省|妊婦もしくは褥婦に対しての新型インフルエンザ感染(H1N1)に対する対応
男性が妊活・妻の妊娠中に気を付けることは?
実は、妊活・妻の妊娠中に“男性ができること”というのはほとんどありません。
男性が服用した薬剤の妊娠・胎児への影響を読んでみましたが、内容がかなり難しくほとんど理解できませんでした。
私なりに理解できた内容を整理すると下記のようになります。
服用した薬の効果が抜けるまでに3ヶ月以上かかる
男性の睾丸で精子が製造される期間は約3ヶ月(74日±4日~5日)です。
そのため、妊活に適していない薬を服用している場合は、代替できる薬品に変更しても、3ヶ月以上の期間を空けないと、胎児に望ましくない影響が出てしまう可能性があります。
とはいっても、女性と比べれば男性の薬が影響する可能性は低いようです。参考サイトの事例でも、聞きなれた病気は「リウマチ」くらいでした。
「リウマチ」の治療中の方は事前に医師へ相談をしておいた方がいいでしょう。
AGA治療中の男性も注意が必要
AGAというと聞きなれない人も多いでしょうが、いわゆる“ハゲ”の治療のことです。
最近では、直接的な育毛ではなく、投薬による治療アプローチが確立されつつあります。
私も利用しているのですが、フィナロイド(フィナステリド≒プロペシア)、ミノキシジルの服用をしている方は、直接的ではないにしろ影響があるかもしれません。
フィナロイド(フィナステリド)の副作用に「勃起不全」と「リビドー減衰」があります。簡単に言えば“性欲が減退する”のです。
ミノキシジルは男性が服用する分には影響がないようですが、女性の服用はNGとされています。
特に、妊娠中や授乳期の女性が服用すると、胎児に大きな悪影響があるので、絶対に女性はミノキシジルを服用しないようにしてください。
私は、念のため妊活中はフィナロイドとミノキシジルの服用を止めていました。科学的に影響はないかもしれませんが、気分の問題でしょう。
妊活を真剣に考えた結果、少しでも不安材料のあるものは排除しました。
また、これは私の使用感ですが、フィナロイドとミノキシジルを服用しても、「勃起不全」と「リビドー減衰」は起こりませんでした。
この記事をご覧の方には「子どもの将来は子育てでは決まらない!?悩みを解消する知識」も参考になります。