前回の記事「学習の質を簡単に上げることができる4つの方法」で、学習内容を15分程度の作業にすることをポイントとして紹介しましたが、この内容は単元別に解説しておいた方がいいと思いました。
なので、今日は学習する内容を明確な作業にする事例集(数学編)とします。これは、私が学生の頃実際に行っていた勉強方法なので、かなりの効果が見込めると考えています。
この記事をご覧の方は数学の勉強方法や国語の勉強方法、社会の勉強方法、理科の勉強方法、英語の勉強方法など個別の科目ごとにテストで結果を出すための勉強方法をまとめた記事も参考になります。
数学の公式を3回書き取りし、公式を暗記する
数学の成績を上げたい人は、まず数学のルールをしっかり理解しておくことが重要です。その第一歩として、公式を覚えることが挙げられます。
実は数学のセンスがある人は、公式を覚えることをあまり重要視しません。
なぜなら、数学の公式は既に知っている情報から導き出すことができるからです。しっかり数学の力を身につけたい人は、公式を覚えることより、その公式がどのようにして出来上がったのかをしっかり学習した方が理解が深まることもあります。
ただ、このサイトを見ているみなさんは、数学があまり得意ではないか、どちらかと言えば苦手であることがほとんどだと思います。
そのような方は、当面の受験やテストをクリアするために、公式を丸暗記してしまうのも一つの方法です。
数学の公式に限らず、暗記には書き取りが一番効果的です。
何かを覚えるには、五感を使って覚えるのに効果が高いことは色々な研究で分かっています。五感とは、味覚・嗅覚・触覚・視覚・聴覚ですね。某テニス漫画では五感を奪うような必殺技も出てきていますが、あんなことができるのは普通の人間ではありません。割とまじめに研究機関などで調査した方がいいと思います。
さて、私が書き取りが効果的だと断言する理由は、書くときに触覚を使い、書いた内容を視覚で確認するという2つの感覚を同時に使う点です。ここで、書き取りした内容を音読することも併せると、聴覚も利用して学習できるので、さらに効果が高まります。
ただ、この方法は外ではできませんから、自宅学習の時のみ実行することをおすすめします。変な人だと思われてしまうので・・・。
書き取りを3回としているのは、あまり長く繰り返しても効果がなくなってしまうからです。
漢字や英単語の書き取りなら、5回ほど書き取りを繰り返した方がいいのですが、公式などの長い文章は書き取りを3回までで止めておいた方が効果が高まります。
単純に4回目以降は飽きてしまうからです。
1つの学習内容を15分で作るように設定していますが、1つの公式を3回書き取りするぐらいなら、1つあたり5分もあれば十分だと思います。
なので、公式は3つほど同時に覚えてしまうのがこの学習では効果的です。
さらに、公式の説明なども書き取りしながら(または書き取り後に)音読しておくことで、より記憶を定着させることができますから、書き取りをする時は教科書の内容をそのままノートなどに写すようにするのがいいでしょう。
テスト範囲だとそうでもないと思いますが、受験勉強などでは公式の数が多いので、この学習だけしていたら時間がなくなってしまいます。なので、公式の暗記は1日1回までとしておくのが無難です。また、書き取りする公式の内容はそれぞれ関連性の高いものにしておく方が覚えやすくなります。
図形の公式なら図形の公式でまとめて、数式の公式なら数式の公式でまとめて、といった具合です。
よくいるのが、教科書を見る(読む)だけで公式を覚えようとする人ですが、これは効果がかなり低くなるのでおすすめしません。教科書に書いてある公式を読むだけでは視覚を利用した学習のみになってしまいます。
できる限り多くの感覚を使った方が覚える効率はよくなるので、書き取りは必ず入れるようにしてください。
数学の練習問題を基礎問題で10問解く|その後答え合わせをし、間違えた個所は復習する
数学の点数を上げるのに一番効果的な学習方法が、練習問題を解くことです。しかも、ただ解くだけではだめで、
必ず答え合わせをして、間違えたところはもう一度解くことが大事です。
練習問題で間違えたところは、あなたが現状苦手としている問題になります。問題を解いて答えや解説を見ても、間違えずに解けるようにはなりません。人間はみなさんが思っている以上に忘れやすい動物です。
必ず、間違えたところはもう一度解くようにしてください。
また、2回目問題を解くときは答えや解説を見ながらでもかまいません。
数学には正しい(一番楽な)解き方というのがありますから、その方法を覚えることが大切なのです。練習問題をいくつもこなしていけば、問題を見た時に「この問題はこうやって解いていけばいいんだな」というのも分かるようになってきます。
こうなってくれば数学の学習はほぼ終了したと言っていいでしょう。
あと、練習問題は比較的簡単なものを数多くこなした方が効果は高まります。
数学の勉強でよくやってしまいがちな間違いは、なかなか解けない問題を時間をかけてとく学習方法です。大学受験までの数学なら、難しい問題も簡単な問題に分割していけば、一つ一つはさほど難しい問題にはなりません。
なので、解ける問題の種類を増やしておくことの方が、応用問題を解く上でも重要になってきますし、当然基礎問題の正答率を上げることができます。
特に、50点~70点程度の点数を取るのであれば、基礎問題だけ解ければ十分射程圏内です。
テストの点数を上げるには、簡単な問題を間違えないことの方が難しい問題が解けることより大事になってきます。
なので、練習問題は15分以内に10問(人によっては5問)解けるぐらいの内容で、なるべく数をこなしていくように設定するのがおすすめです。
数学の教科書に載っている作図方法を確認しながら実際に作図する
数学で公式を理解して、練習問題が解けるようになったら、作図ができるようにしておけば完璧です。
作図も公式の暗記と内容はほとんど変わらないので、教科書の作図方法をそのまま転写していくのが一番早く効率のいい学習方法になります。
練習問題などでも、作図の問題はありますから、ノートなどに作図をするのもいい学習方法です。
間違ってもテキストや問題集にそのまま作図しないように注意してください。
練習問題は、何度も同じ問題を解いた方が学習の効率はよくなります。テキストも2冊・3冊のテキストを1回ずつ学習するより、1冊のテキストを2回・3回解いた方が効果的です。
数学の問題はある程度解き方が似通ってくるので、数字が違うけど同じような問題というのはたくさんあります。
まずは問題の傾向が分かるようになることの方が大事です。
何事も繰り返しの学習が一番ですから、何冊もテキストを購入するのはかえって非効率になってしまいます。ただ、同じ問題を同じ日に何回も解くのはほとんど効果がないので、同じ問題を解くのは3日~4日経ってからが望ましいです。
解き方を忘れてしまっている場合は、そのぐらいの時間が経っていれば十分忘れていますから、2回目、3回目でも解き方を覚えていれば、同じような問題なら問題なく解けるはずです。
とにかく数をこなすことが大切です。
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