大企業に就職して定年まで勤め上げれば人生安泰という時代はとうに過ぎ去っています。
今では大企業ですら簡単に倒産してしまう時代です。
私が社会人になってから記憶に残るような大企業の倒産劇は、JALの倒産が挙げられます。
それからしばらくして、シャープの買収劇が始まり、東芝の不正会計など、一昔前では倒産するなんて考えることすらしなかった大企業でも、簡単に倒産してしまったり、倒産の危機に瀕するようになりました。
徐々にビジネスマンにとって企業の規模は信頼に値するものではなくなってきています。
それでも、まだまだ新卒入社するなら大企業の方が有利であることは言うまでもありません。
さて、企業の目的の一つに存続・継続することが挙げられると思います。
存続・継続するためには成長し続ける(≠売上拡大ではない)必要があるのは言うまでもないことです。
ですが、成長し続ける企業に必要なこととは何でしょうか?
大企業でも簡単に倒産することを考えれば「規模」ではないことは確実でしょう。
いわゆる「優良企業」や「いい会社」と呼ばれる企業について今回は考えていきたいと思います。
この記事をご覧の方には「仕事なんて所詮は金もうけの手段にすぎないということを忘れてはいけない」も参考になります。
どのような企業が優良企業でいい会社なのかは分かりにくいものです。
個人的な見解ですが、私の考える優良企業は無理のない方法で社会に貢献している会社のことです。
企業である以上、大なり小なり何らかのビジネスを営んでいるはずです。
これらのサービスが社会を豊かにしているのは間違いないことです。
そして、企業が提供するサービスを世に広めるために必要になるのが従業員です。
この従業員に対して無理を強いたり、労働環境が悪い状態で働かせている場合、たとえどんなに社会が得られるメリットが大きかったとしても優良企業とはなり得ないと考えています。
また、稼げている(≒利益が上がっている)というのも重要な指標です。
提供しているサービスを必要としている人が多いほど、提供しているサービスで得られるメリットが大きいほど売り上げや利益が大きくなります。
また、利益がある一定の額にならないと社員を雇ったり設備に投資したりすることもできません。
薄利多売が悪とまでは言いませんが、適正な利益を取れないようなビジネスをしている企業は優良企業とは言えないでしょう。
関連記事「自分の幸せに妥協する者が成功することはない」
優良企業について考えると、当たり前のことしか思い浮かばないでしょう。
社会貢献の方法は数多くありますから、ごく当たり前のことがピックアップされるのだと思います。
そして、成功する方法が一つではないのと同じで、いい企業のモデルケースも1つではありません。
逆に、失敗する企業のパターンはどれも非常に似通っているのが特徴です。
倒産する企業や業績不振の企業は、どこも似たようなパターンを辿ります。
特に、企業の存在意義より存続が重要視されるようになると、全ての企業が遅かれ早かれ倒産するのが興味深いです。
関連記事:「成功者の告白」に学ぶ会社の成功パターンと現在のステージ
企業を存続させるためには売上や利益が必要です。
売上や利益がなければ従業員への給与はもちろん、取引先への支払いや先々のための投資などができなくなってしまいます。
売上や利益を挙げられない企業は驚くほどあっという間に倒産してしまいます。
特に大企業ほどこの特徴は顕著です。
企業の経費に人件費が占める割合は思っている以上に大きく、大企業が業績不振になった時にはじめて、多大な人件費を使って事業を行っていることに気付く経営者も多いでしょう。
ですが、この売上や利益はそもそも提供しているサービスの対価として得られるものであることを忘れてしまっている会社もそれなりに多くあるようです。
企業の存在意義は社会に貢献することであって、売上や利益はその貢献の度合いによって付いてくるものです。いわば付属品であり「おまけ」です。
業績不振になった企業ほどこの「おまけ」にやたらこだわります。
サービスの内容や提供方法の方がずっと重要で、むしろここに問題があるからこその業績不振であるにも関わらず、「おまけ」である売上や利益に執着するようになるのも業績不振になった企業の特徴です。
そもそも企業が存続できるのは社会に貢献しているからという基本的なことを忘れてしまった場合に、その企業は驚くほど早く衰退してしまうのです。
いわゆる「いい会社」「優良企業」と評判になる会社ほど、社会に貢献する方法(=サービス内容)に対して、非常に真摯で真剣に取り組んでいます。
これは社風という外からはよく見えない形になるので、就職活動中の学生はおろか、転職活動をしている社会人でも気付かないことが多々あります。
ですが、社外からは見えにくいこの社風は、社内にいればすぐ分かるのも特徴です。
私の知り合いでシャープに勤めている人がいるのですが、たまにその方と食事をしている時に聞く仕事内容や職場の雰囲気を聞いて、早晩潰れるだろうなと思っていたことがありました。
これが大体5~6年前のことだったのですが、既にシャープはホンハイに買収されてしまうほどに落ちぶれてしまいました。
買収という形式だったので、シャープの社員であった知り合いはそのまま離職せずに済んだようですが、状況次第では会社が倒産し、路頭に迷っていた可能性もありました。
今では東芝の凋落が世間を賑わせていますが、恐らく社内の人間や近しい取引先の聡い人たちは、東芝が限界ぎりぎりのバランスで保たれていることを知っていたはずです。
特に優秀な人は数年前に既に離職していることでしょう。
外からは分かりにくく見えにくいことでも、内部にいれば分かることも多いです。
急成長している会社や優良企業として知られている会社ほど、自身の提供するサービスが何かや、自身がサービス提供者としてどうあるべきかなどという難しい課題に対して、真摯に向き合っていることが分かります。
少し前に流行ったポケモンGOで知られる任天堂は、株価の急上昇に対して、公式の声明で市場にあまり期待しないよう促すなど、2流の企業が絶対にやらないような対応をしています。
任天堂は財務内容も堅実で、噂によれば20年ほどの内部留保があるため、赤字が20年続いても潰れないほどの体力があるそうです。
こういった余裕もヒット作を生み続けられる原因になっているのかもしれません。日本企業の中では間違いなく任天堂はいい企業になるでしょう。
関連記事「【就活生向け】大企業と中小企業で働くメリットとデメリットについて」
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私が会社員のメリットを十分に理解しながら、最終的には独立という選択肢を採ったのも、仕事と報酬について考えた結果、独立した方が得であると判断したからです。
昔は、仕事をするならある程度の規模の組織であることの方が有利でした。
なので、多少損であっても会社員として働いた方が結果として得でした。
ですが、今では組織の大小が必ずしも成果に直結しなくなってきています。
会社組織の運営や、そのあり方について、もう一度よく考えなければいけない時代になっているのかもしれません。
一生同じ会社で働くつもりの人も、将来独立しようと考えている人も、転職や起業という選択肢を全く無視することはできない時代です。
もしかしたら会社が倒産してしまうかもしれませんし、ある日突然リストラされることになるかもしれません。
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この記事をご覧の方には「35歳までに2回の転職をおすすめする理由」も参考になります。
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