組織も人も、停滞してしまうとおよそいい結果には繋がりません。
組織も人も、生きている以上は常に変化し続けるため、変化のない停滞はいい影響を及ぼさないのです。
それでも、何か行動をしようとする時にはいつだって勇気がいるものです。
社内の改革をしようとすれば、古参の従業員から文句が出るだろうとか、転職をする時に自分のスキルが通用するかなどの不安がよぎることもあるでしょう。
私などは、起業をしようと思った時に、今後の人生で食いっぱぐれることが本当にないだろうかと心配になったものです。
こういった変化を伴う行動を「やらない」選択をするのは非常に簡単です。
「○○だからしょうがない」といったそれっぽい理由を探せばいいだけです。
これは非常に簡単なことで、むしろ変化が伴う行動をやった方がいい理由より多く見つかることの方がよくあるぐらいです。
しかし、このように何もしないことを正当化しはじめるのは危険な兆候です。
なぜなら、自分の幸せに妥協する者が成功することはないからです。
この記事をご覧の方には「仕事なんて所詮は金もうけの手段にすぎないということを忘れてはいけない」も参考になります。
自己中心的であることを肯定する訳ではありませんが、現代社会の基本的な構造として、自己中心的である人の方が得をしやすい仕組みになっています。
日本人がよく好む「お天道様は見ている」とか「真面目にやっていれば誰かが見てくれる」という考え方は、不利な結果になることも多いと意識しておいた方がいいでしょう。
それよりも、自分がどんなことをやっているのかアピールしたり、いかに真面目に取り組んでいるのかを周囲の人に理解してもらうことも必要です。
商売でもそうですが、いい商品だから売れるというわけでもありません。より知名度が高く、かつコスパのいい商品が売れるのです。誰も知らない商品は、だれからも必要とされることはありません。
真面目で大人しい人ほど損しやすい、とよく言われるのはこのあたりに原因があります。
自分の身の回りの人たちで考えてみるといいでしょう。真面目に真摯な取り組みをしていても口数の少ない人や自己アピールの苦手な人は、大抵が不利な扱いを受けていないでしょうか?
それよりも、どちらかと言えばわがままで、実力以上のことばかり言うビッグマウスと陰口を言われているような人の方が、本人が望む待遇を受けていたり結果を出していることがないでしょうか?
他人を蹴落とせとまでは言いませんが、時には自己主張をするのは大切なことです。
社会はいつだって良識ある人間より、理不尽で自分勝手な人間に振り回されるものなのですから。
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最近は、与えられた環境に文句を言わないことや、モラルや良識のある行動をすることが求められることが多いように感じています。
しかし、会社でこういったことが称賛されるようになると得をするのは経営者だけです。労働者はたまったものではありません。
製造業でずい分前に話題になった、青色発光ダイオードはご存知でしょうか?
日亜化学工業株式会社が大きなシェアを占めているこの商品の開発者である中村修二さんは、日本で初めて技術開発者が会社を相手に訴訟した方だったと記憶しています。
起業の研究はチームで行われるものですし、私は発光ダイオードについて詳しく知っているわけではないため、裁判の争点になった技術の詳細や、実際に会社内での開発がどのような経緯で行われ、実際はどうだったのかまでは私は知り得ません。
ただ、結果として中村修二さんは米国籍を取得(日本国籍は喪失しているという説が一般的)していますし、アメリカの研究者からは「スレイブ・ナカムラ」とあだ名を付けられていました。
これらを加味すると、日本の企業研究者は成功しても失敗しても給料が変わらない代わりに、成功した場合の対価は全て企業が独占するような制度になっているのではないかと思います。
共同体を重要視する日本らしい考え方と言えばそれまでですが、アメリカのように個人を重視する社会は、今では日本以外の国全てであると言っても過言ではありません。
こういった事例は枚挙に暇がありません。最近では、川口康平さんという一橋大学教授が、日本の一橋大学の給与は香港大学の半分程度なので転職することにしたといった、明らかに現状の日本での雇用形態に問題が見受けられる話題がSNSを中心に盛り上がったこともありました。
こういった事例はなにも、スーパースターだけの問題ではないと私は考えています。
結局のところ、日本の雇用形態の問題点は「成果に重点を置いていない」に尽きると思います。
それでも、昔は終身雇用制度がしっかりと機能していたので、優秀な人も優秀でない人も、誰もが入社から定年まで頑張ることで、最終的に帳尻は合うようになっていました。
そして、そんな制度でも当の労働者側に安心感もあり、給与も含めた労働環境は少しずつよくなっていったのですから、大きな不満が出ることもなかったのでしょう。
しかし、この制度で最も得をするのは会社であり経営者であることは事実です。
最悪なパターンでは、終身雇用が保障されなくなっているにも関わらず、会社への隷属が強制的に求められてしまうことです。
多くの企業で労働者が働きにくいと感じる理由は、大なり小なりこういった我慢を強いられるからではないでしょうか?
先に紹介した中村修二さんや川口康平さんスーパースターですら、世界基準では能力に見合った給料が与えられていないのです。
私のような一般人を正確に評価したら、給与がマイナスになることがあるかもしれません。
それでも、日本の会社で適正な評価を受けていると心から感じている人は少ないのではないでしょうか?
私の場合は給与面よりも、労働環境を自分でコントロールできない点に不満を感じたので、独立起業することにしました。
同時に、多くの人が日本企業にほとんど魅力を感じていないことは長期的に見て問題だとも考えています。
しかし、ただ黙って飼いならされることを推奨することは絶対にありません。
むしろ、多くの企業が給与をはじめとした労働条件を見直すきっかけとなるのは、労働者の確保が難しくなった時だけです。
終身雇用を前提とした給与体系ではなく、労働の結果(アウトプット)に価値を付ける給与体系にならなければ、若手ほど働きがいのない会社ばかりになってしまうでしょう。
現状では大企業でさえも終身雇用を基本とした給与体系になっていることがあります。
そもそもの話になりますが、大卒の初任給が20万円で横並びになっているのだって、特別根拠のある話ではありません。
この状況は、より多くの人が会社への帰属ではなく、労働と給与の交換条件に価値があると捉え、より気軽に転職ができる社会になることでしか変えられないと思っています。
海外からの移民で労働力不足を補てんするなどという考えも出ていますが、逆により良い労働条件を求めて海外に行くことだって選択肢としては十分考えられます。
もはや海外チームで活躍するというのはスポーツの世界だけではないのです。
結局のところ、自分以外の人に人生を委ねてしまうのは危険だということです。
自分には自分の事情がありますし、企業には企業の事情もあるでしょう。
しかし、それらの条件に折り合いがつかないのであれば、意を決して交渉するか、きっぱりと転職するなどの判断を個人個人がしていかなければよりよい社会にはなりません。
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私が会社員のメリットを十分に理解しながら、最終的には独立という選択肢を採ったのも、仕事と報酬について考えた結果、独立した方が得であると判断したからです。
昔は、仕事をするならある程度の規模の組織であることの方が有利でした。
なので、多少損であっても会社員として働いた方が結果として得でした。
ですが、今では組織の大小が必ずしも成果に直結しなくなってきています。
会社組織の運営や、そのあり方について、もう一度よく考えなければいけない時代になっているのかもしれません。
一生同じ会社で働くつもりの人も、将来独立しようと考えている人も、転職や起業という選択肢を全く無視することはできない時代です。
もしかしたら会社が倒産してしまうかもしれませんし、ある日突然リストラされることになるかもしれません。
どんなにその会社が好きであっても、転職や独立の可能性を視野に入れながら行動するクレバーさが求められています。
自分の給料が適正かどうかを調べる最も簡単な方法として、転職サイトに登録して他の会社からどのようなオファーがあるか見てみるというのがあります。
外の世界を知るという目的だけでも転職サイトに登録をする価値は十分にあると私は考えます。
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この記事をご覧の方には「35歳までに2回の転職をおすすめする理由」も参考になります。
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