巷ではよく言われている「頭がいい」ということですが、親が「頭がいい」場合に子供はやはり「頭がいい」のでしょうか?
答えは、そうとも言えるしそうではないとも言える。となります。
まず、「頭がいい」をどう定義するかにもよりますが、「頭がいい」=「IQが高い」とした場合、これは遺伝もします。両親共にIQが高い場合、生まれてくる子供のIQも高くなる傾向があるようです。
ただし、「頭がいい」=「勉強ができる」とした場合、これは実は遺伝しません。
みなさんからは、「でも親が勉強できると子供も勉強できるじゃないか!」と言われそうですが、両親が勉強できることは、生まれたばかりの子供には全く関係ないんです。
私は遺伝学が得意だったのですが、遺伝学には「獲得形質は遺伝しない」という原則があります。
この獲得形質とは、勉強や運動、習字やマナーなど、生まれた後に学んで覚えたことになります。
分かりやすい例を挙げれば、自転車に最初から乗れる子はいませんよね?
自転車に乗れるようになるのは獲得形質で、遺伝などで決まっている情報ではないからです。
遺伝するのはまつ毛の長さとか、一重か二重かなどの身体的特徴がほとんどです。
とはいっても、両親が勉強できる場合、子供も勉強ができるようになる可能性が高いことも事実です。
これは、良くも悪くも人間は環境に影響される生き物だというのが大きな理由です。
勉強ができる両親の場合、小さい頃の環境などを自分の子供に用意することができるので、自然と子供も勉強ができるように育っていく可能性が高いというわけです。
なので、勉強ができるようになるには、環境も重要ということですね。
私は幸い両親がそこそこ勉強ができる部類だったので、実は学校の勉強で苦労したことはありません。(とは言っても受験勉強などはちゃんとやりましたが・・・)
大人になって思うのは、勉強ができるかできないか分かれる重要なポイントがあるんだろうな。ということです。
私がそのポイントと考えているのは、小学校低学年で習う九九です。同級生などを見ていても、だいたいここで分かれます。あとは国語などでよくある教科書の音読ですね。
前置きが長くなりましたが、勉強の基本は「読み書きそろばん」だということです。
読み書きそろばんに関するおすすめの本を紹介します。
この記事をご覧の方は数学の勉強方法や国語の勉強方法、社会の勉強方法、理科の勉強方法、英語の勉強方法など個別の科目の勉強方法も参考になります。
私は、小学校入学のタイミングで両親(主に母親)から、毎日10分程度ある学習をさせられました。それが教科書の音読と計算問題(10問ぐらい)です。
今では素読と呼ばれる学習方法もありますが、ほぼ似ていて、要は教科書をただ読むだけです。
これを平日には毎日やらされていました。あとは簡単な計算問題を数問解いていたと思います。どれも5分ずつぐらいで終わる程度の内容です。
私が考えている学習の基本「読み書きそろばん」は毎日続けていれば誰でも習得可能なので、小学校入学ぐらいのお子さんがいる場合、ぜひおすすめした学習方法です。
この学習のポイントは「特に何かを考えるわけではない」という点です。
教科書の音読は、ただ教科書に書いてあることを読むだけです。
計算問題も、ただ問題集などに用意された問題を解くだけです。
もちろん、音読は出来る限りつっかえないように、計算問題は間違えたところをやり直すということも大事ですが、基本的に「誰でもできることである」というのがポイントです。
教科書を音読するのは、視覚、聴覚の両方を利用するため、非常に学習効果が高いと考えています。
勉強は五感を使って覚えるのが定着しやすいので、書く(触覚)、しゃべる(聴覚)、読む(視覚)のうち、1つだけよりも、2つ以上を利用した勉強の方が効果が高くなります。
あと、勉強ができない人にありがちなのが、問題分が読めていないということです。
問題を読み間違えたり、問題で聞かれていることが分からなかったりする人は、テストの点数が低い人にはよく見受けられました。要するに日本語ができていないのです。
素読に関するおすすめの書籍はこちら
音読の他にも私がやっていた学習を思い出しました。漢字の書き取りです。
1日5文字程度ですが、それぞれ5回ぐらい書き取りをして覚えるようにしていました。これも教科書に出てくるものだけですが、書き取りの勉強もかなりためになります。
先ほども出てきましたが、書き取りの場合、教科書などの文字を見る視覚と、書き取りをする際の触覚の2つの感覚を使って学習をするので、これも効果が高い方法です。
最近はパソコンで変換するとすぐに漢字が出てくるので、大人の方が漢字を書けなかったりすることもあると思いますが、今は小学生もスマホを持っていたりする時代なので、より意識して書き取り学習をするべきだと考えています。
恐らく、日常生活を送るだけだと書き取りで漢字を覚える機会はないので、普段から書き取り学習を心がける必要があるでしょう。
小学生におすすめの漢字書き取りドリルはこちら
中学生におすすめの漢字書き取りドリルはこちら
最後に紹介するのが計算問題です。以前の記事「中学の数学でつまずく確立80%!?四則計算が理解できてないと危険」にも書きましたが、四則計算を理解するだけで中学卒業程度までは安泰です。
よく勘違いされがちなのは、勉強ができる人も1日や2日で習得したわけではありません。計算問題は特にそうで、何回も練習してできるようになるものなのです。
最初に紹介した獲得形質という点では、スポーツや習い事などと勉強は同じくくりになります。筋トレなどと一緒で、勉強も基本の数をこなすことが大事です。
頭も筋肉と同じようなもので、使わないと衰えます。毎日少しの時間でもコツコツやることが大事なんですね。
小学生におすすめの計算ドリルはこちら
中学生におすすめの計算ドリルはこちら
読み書きそろばんは学習の基本です。
成績が伸び悩んでいる人はこのあたりの基礎が不十分な場合もありますから、簡単な問題の数をこなすことを意識してみるのがおすすめです。
数をこなしていくのは達成感もありますし、何より簡単な問題ならできると思える人も多いでしょう。
基礎練習は大抵退屈なものです。
とはいっても重要なことですから、毎日少しずつこなしていきましょう。
This website uses cookies.