最近仕事でフルーツを取り扱うようになったので、果物について色々と勉強する機会が増えました。
小学生ぐらいの時に社会科とかで勉強したこともあったかもしれませんが、社会人になってから分かる社会の仕組みってなかなか面白いですよね。
縁あって静岡県袋井市で生産が盛んなクラウンマスクメロンについて学ぶ機会があったので、そこで色々な方に教えていただいたことをまとめておこうと思います。
静岡県袋井市で生産が盛んなクラウンマスクメロンは、静岡クラウンメロン協会が品質を管理している最高級のマスクメロンです。
クラウンマスクメロンは百貨店や高級フルーツ店でもかなり高い金額で取引されているメロンで、高級フルーツ販売で有名な千疋屋でも1個1万円以上での販売、1日に市場に出る数が数個以下という幻の等級「富士」だと2万5千円以上、6個入りケースが市場で10万円で取引されたことなどもあります。
ちなみに、静岡県袋井市はサッカーチームで有名なジュビロ磐田のホームがある磐田市の隣にあります。
静岡と言えば掛川のお茶が有名ですが、三ケ日みかんや次郎柿、クラウンマスクメロンなど色々な果物の生産地でもあります。
クラウンマスクメロンの等級は↓のようになっています。
ブランド戦略を打ち出しているだけあって「富士」の品質管理はかなり厳しくやっているようです。
価値が高い順番にクラウンマスクメロンの等級を並べます。
等級 | 条件 |
---|---|
富士 |
|
市場には6個入り1箱で売りだすので、6個のメロンの中で1つでも富士等級とならないメロンが入っていた場合、それらのメロンを山として出荷しなくてはなりません。
また、一見メロンは大きい方が価値が高いように思われがちですが、高級品とされるメロンは大きさが小さめです。
一昔前は1個1.3kgのメロン(6個で7.8kg)が至高のクラウンマスクメロンとされていたようです。
今では、生産の仕組みからか分かりませんが、1.4kgのメロン(6個で8.4kg)になることが多いそうです。
メロンの生産時にもかなり気を使うそうで、通常のクラウンマスクメロンの生産は50日を1サイクルとして生産していくそうですが、「富士」等級のクラウンマスクメロンを生産する時だけは52日かけて糖度を高めるそうです。
たったの2日ですが、この2日間の違いでメロンの出来が変わってくるのと、6個のうち1個でも富士等級に受からなかった場合は山等級になってしまうというプレッシャーからも、生産者の方は2日余分に熟成させるそうです。
自然が相手のものですから、どうしてもメロンが割れてしまったり、メロンに傷がついてしまったりして、B級品となってしまうことがあります。
生産者の方から聞いたところによると、B級品ができるのは多くても1割程度となっているようです。
B級品として出荷になった瞬間に値段が半値以下に落ちるので、生産者の方もかなり気を使って品質管理をしているそうです。
気になるお味ですが、俗に言う「ケツ割れメロン」は味がなかなかよく、違うのは見た目だけとも思えるぐらい美味しいです。(※実際に食べてみました)
ただ、等級を決める条件の1つ、メロンの模様が綺麗であることは中の実が引き締まっているということでもあるようで、等級の高いメロンにはやはり外れがないそうです。
その他のメロンでも同じなのかが分かりませんが、クラウンマスクメロンの保管方法は箱から出して、常温(20℃~25℃)の日が当らない風通しのいい場所で保管するのが一番です。
クラウンマスクメロンは収穫してからも熟していくので、自分の好きなタイミングで食べていいようになっています。
しっかりしたクラウンマスクメロンの生産者さんは、食べごろの日付も教えてくれるので、その日まで保管してから食べるのが一番安心です。
生産者の方の目利きにもよるそうですが、プロの好みは少し硬めのメロンのようで、人によってはおすすめの食べごろの日よりもう1日か2日寝かしたメロンを好む場合もあると思います。
せっかくの高級メロンですから失敗はしたくないと思います。
初めての時はおすすめの日付で食べてもらうのが一番かもしれません。
今回紹介した千疋屋のクラウンマスクメロンです。
高級品は値段から違いますね。
クラウンマスクメロンはAmazonでも購入できます。
B級品で安く購入できるのもあるみたいですね。
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