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ある程度のビジネス書を“読み”終えた私は現代文学に手を出すようになりました。映画や大河ドラマにもなっている『真田十勇士』がオーディブルに登場したので、”読む”ことにしました。
※ネタバレを含むため未読の方はご注意ください。
また、私は本作をオーディブルで傾聴したため、漢字などの情報はWikipedia-真田十勇士を参考にさせていただきました。この記事をご覧の方にはAmazonプライム会員登録
この記事をご覧の方には「『盾の勇者の成り上がり』をオーディブルで視聴した感想」もおすすめです。
真田十勇士は「猿飛佐助」「霧隠才蔵」「三好清海入道」「三好伊左入道」「穴山小助」「由利鎌之助」「筧十蔵」「海野六郎」「根津甚八」「望月六郎」の十名である。
本作品では「猿飛佐助」を主人公として、佐助が真田幸村に仕えるまでの話が全編、大阪の陣までの話が後編となっている。
本作品での佐助は、およそ忍びらしからぬ性格をしているが、実在の人物ではなく架空の人物のようだ。モデルとなった人物がいるともいないともされている。
私が気に入った作中の登場人物について紹介する。
作中では清海や伊左の話も長く語られていたが、でかくて酒癖の悪い力持ちとやや神経質で女に間違われるほどの美少年ぐらいしか感想がないので省略する。
他の十勇士も登場が最終巻であったり、六郎に至っては2人いるので、神経質な六郎とお調子者の六郎ぐらいしか覚えていなかったりする。
途中で記憶を失っていたのはお調子者の六郎だっと思うが、どうやって記憶を取り戻したのかは忘れてしまった。
佐助の優しさがなんとか言ってた気がする。
身寄りがおらず、幼い頃は山で猿と遊んでいた猿飛佐助、師匠の白雲斎が忍者の最終訓練の最後に命名した。
最終試練で幼い頃からの友達である猿を殺すよう命じられた佐助は、即答で殺さないという宣言をし、試験に合格する。
心優しく純粋な佐助は、誰からも忍びには向かないと言われるが、真っすぐな心と表裏のない性格に心惹かれる人も多いようだ。
ヒロインとのやり取りは青春時代の甘酸っぱさを感じさせる。
作中では佐助以上の実力者として描かれている。戦闘技術だけでなく、忍術にも秀でており、特定の主君をもたない「流れ」の忍者として活躍している。
佐助とは味方としても敵としても相対した。
味方としても敵としても佐助を気にかけ手助けをしており、最終的には佐助に雇われることとなる。
「自由に生きればいい」という佐助の言葉や「自分が才蔵を雇う」という佐助のセリフが2人目であることについては、作中最後まで語られることがなかった。
清海や伊左と徳川方の砦を落とす話から登場する。
ちゃらんぽらんで女好きであるが、真田丸築城の際に、清海を除けば最も優秀な指揮官であった描写が興味深い。
秀吉もそうであったが、規則でがんじがらめにするのではなく、仕事が完了した際の報酬を明示することで、部下の人心を掌握する様子などはさすがであった。
幸村の奥方や子供の世話をする侍女。
佐助のことを気に掛けるあまり憎まれ口をたたいてしまうが、単なる好意の裏返しである。
佐助は気付いていないが周りにはバレバレのようである。典型的なツンデレキャラ、可愛い。
大坂の陣での敗戦により、東北地方に逃げているようで、九州薩摩藩に逃げた佐助とは、作中で再会することはなかった。(恐らく、作後再会している)
真田十勇士は佐助の成長と幸村の生き様、十勇士それぞれの活躍と生き様を描いた作品である。
が、かなり気になったのは、豊臣家は滅ぶべくして滅びたことがよく分かる描写であった。
豊臣秀頼は、大坂の陣では20歳そこらの若造で、秀吉の時代から仕えていた武将はほぼ全員が年上であった。
また、淀殿の過保護もあって、大将としての決断力に欠ける描写が数多くあった。
秀頼自体がぼんくらだったわけではないだろうが、大坂の陣の時に30歳ぐらいになっていれば、違う結果になった可能性もある。
戦の前から敗因は決しており、数で勝る徳川方に対して野戦を選ばず籠城をする消極策に出たこと。
組織が官僚じみてしまったため、前例や安全策を取りがちになってしまったこと。
外様の優秀な武将(幸村)の進言が聞き入れられなかったこと。
これらが戦に負けた根本の原因であることが伺える。
戦力差についての正確な描写は作中にはなかったが、負ける戦には負ける必然があるという、現代にも通用する反省点があるように感じた。
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