株式投資を考えている多くの方は、自分で選んだ個別株への投資を検討しているでしょう。
「カテゴリー情報」で私の投資履歴を紹介していますが、実は初めて挑戦した投資は株式投資でした。
結果は惨敗で、今は個別株の投資は一切やっていません。個別株への投資を通じて学んだことは、リスク分散に5銘柄以上の購入は必須だということでした。
ただ、当時の資金15万円では1銘柄がせいぜい、頑張っても2銘柄が購入できたかもしれない程度でした。
結局、株式投資は少なくとも50万円、可能であれば100万円の資金がなければ、選択肢に挙げるべきではないという結論に至りました。
この記事をご覧の方には「iDeCoは税制上“ほぼ確実”に資産形成ができる制度|個人型確定拠出年金について」も参考になります。
初めて個別株へ投資しようと考えている方は、私の失敗談が役に立つかもしれません。
この3点に私が失敗した原因が凝縮されています。
私が株式投資に挑戦しようと思ったきっかけは、当時勤めていた会社の取締役クラスの方が、「みずほ銀行の株は今後倍ぐらいになるぞ!」と話していたのを信じて購入したことです。
当時の株価は200円程度でした。この時の株価は2年~3年の間に、株式分割やサブプライムローンの影響で1/5程度にまで落ち込んでいたようです。
取締役の方は、何らかの理由で今後上がる可能性が高いと考えていたのでしょう。しかし、そんな情報すら当時の私は知りもしませんでした。
結局のところ、現在もみずほ銀行の株は200円近くで推移しています。当時の価格で10年近く保有しても、株価のキャピタルゲインは得られなかったという結論になります…。
誰かに勧められた株を購入すること自体が悪いとは言い切れないと思います。ですが、株価の増減に対してのアプローチが全く想定されていないとしたら問題です。
購入した株の株価がいくらになると見込んでいるのか、株価がいくらまで下がったら損切するのか、いつまで株を所持するのか、といった基本戦略がないと、私のように株価にメンタルを振り回されるだけになってしまうでしょう。
当時の私は会社に勤めたばかりで、余裕資金なんてほとんどない状態でした。みずほの株式の話を聞いて用意できたのは、たったの15万円しかなかったのです。
冷静に考えれば、当時のみずほ銀行の株価が200円なら、単元株が100株ですから、2万円あれば最小単元で株を購入することはできたはずです。
にもかかわらず、リスクの分散など考えもせず15万円分のみずほ銀行株を購入してしまいました。
当時何を考えていたのかまでは覚えていませんが、恐らく何も考えていなかったのでしょう。
みずほ銀行の株を買うこと以外に投資の動機がなかったので、他の銘柄を調べることすらしていなかったのはよく覚えています。
みずほ銀行の株の購入したのはいいのですが、株価がいくらに上がる予想なのか、株価がいくらになったら損切りするか、またはしないか、何年株を所有するのかといった基本戦略が全くありませんでした。
自分のお金を投資しているので、株価の動きが気になって仕方がありません。毎日新聞で株価を確認し、徐々に下がっていく株価を見ながらやきもきする毎日でした。
結局、株を購入して1年ほど経ったころ、株価が120円ぐらいまで下がったところで、耐えきれなくなって売却してしまいました。
もう1年ほど持ち続けていれば、再び株価は200円ぐらいにまで上がっていたので、むしろ買い増しをするのが正解だったのですが…。
私には圧倒的に株式投資のセンスがなかったようです。
全ての投資に共通しますが、リターンの期待値をいかに損なわず、リスクを限界まで下げるかというリスク分散の視点は重要です。
株式投資なら、複数銘柄を購入することでリスク分散ができますから、少なくとも5銘柄、可能であれば10銘柄は購入しておきたいところです。
分散投資ができる資金は、投資する株の株価や単元株に左右されますが、少なくとも50万円、可能であれば100万円の資金は欲しいところです。
投資する資金は、仮に0円になっても困らないもので、かつ、数年以内に必要になることがない余裕資金で準備する必要があります。
株価が上がるには、年単位の時間がかかることもざらです。専業のトレーダーになるのが目標の方以外は、デイトレードのような短期売買はやめておいた方がいいでしょう。
昼間は仕事をしているはずなので、中長期の保有を前提とした投資戦略にするべきです。
購入銘柄を増やせば増やすほど、株価の増減によるリスクは下がります。ですが、これはリターンの可能性も下がることを意味しています。
投資におけるリスクとは、損失のことではなく、価格の振れ幅のことを指しています。つまり、ローリスクはローリターンになる一方で、ハイリターンはハイリスクからしか生まれないのです。
リスク分散のために複数銘柄を購入すると、リターンの可能性も若干落ちるのが普通です。
なので、5銘柄~10銘柄程度に分散投資してリスクを下げるのは重要ですが、銘柄を絞ってリスクを取り、大きなリターンに期待するという戦略を取る人もいるかもしれません。
リスクを下げるためには、日本株だけを購入していると、どれだけ分散投資をしても一定のリスクを抱えることになります。
なぜなら、日本株は日本経済に依存しているので、海外の経済に影響はうけても、連動するまではいかないからです。
世界が不況になっても日本だけが不況にならないなんてことはありません。ですが、中国やインドの景気がいいからといって、日本の景気が連動してよくなるとは限りません。
日本株だけを購入するのは資産価値が減少する可能性の高い投資方法になってしまうでしょう。
海外に拠点を持つ企業の株を購入する方法もあります。ひと昔前と違って、海外株式の購入の敷居は低くなっているのです。
海外株式が購入できる主要なネット証券会社は、マネックス証券、SBI証券、楽天証券の3社になります。
この中では手数料が安く、取り扱い銘柄数も多いマネックス証券が、最もおすすめできる証券会社になるでしょう。
私が株式投資でやらかした失敗談と、株式投資の基本やおすすめのネット証券は既に紹介しました。
ここで、最も合理的なリスク分散の方法についても紹介しておこうと思います。
実は、最も合理的にリスク分散を行った株式投資方法は、世界全ての株式に、時価総額比率に従って投資をすることなのです。
この投資方法を紹介すると、「投資をする意味がないのでは」という質問がよくありますが、実は世界全体で見ると経済は毎年数%ほど成長しているので、投資する価値は十分にある方法なのです。
この投資方法を可能とするのがインデックスファンドです。
インデックスファンドは、ファンドごとにコンセプトを設定し、そのコンセプトに忠実に投資をするよう設計されたサービスです。
例えば、「日経平均インデックスファンド」であれば、日経平均に対して時価総額比率で投資します。よくニュースなどで目にする日経平均の値動きと、ほぼそっくりそのまま同じ値動きをします。
日経平均より広い範囲に投資するならTOPIX(東証株価指数)に投資するファンドもあります。
もちろん、日本だけを投資先とするのではなく、日本を除いた世界の先進国に投資するファンドや、新興国に限って投資するファンドなど、様々な種類のファンドがあります。
これらのファンドにはNISA対応の商品が多く、小額から投資可能というメリットもあります。
インデックスファンドは、それぞれの投資コンセプトに沿った効率的な投資ができるだけでなく、ファンドを設計するプロのファンドマネージャーが持つ知識にタダ乗りできるシステムであることも大きな魅力です。
新興国にハイリスクな投資をしてリターンに期待したいなら、海外の新興国のみに投資をするインデックスファンドがあります。日本の株式に投資をしたいなら、日経平均やTOPIXに投資するインデックスファンドもあります。
これらを組み合わせるだけで、自身の年齢や資産価値に応じたリスク管理が簡単にできます。さらに、小額から投資可能でNISAの減税措置が受けられるとなると、おすすめしないわけにはいきません。
ちなみに、私が初めて投資信託に挑戦した時に選んだインデックスファンドはセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドです。
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、日本の株式と債券に1/4ずつ、海外の株式と債券に1/4ずつ投資するファンドです。
株式価格が上がると債券価格が下がり、債券価格が上がると株式価格が下がる傾向にあるので、日本と世界が好景気であっても不景気であっても、世界経済が毎年数%の成長をする限り、年利も数%になるという商品です。
リスクを極限まで減らしつつ、銀行の預金金利よりはるかに高いリターンが期待できる商品設計が気にっています。
この記事をご覧の方には「【2017年】セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの運用実績【1年目】」も参考になります。
このファンドを選ぶきっかけになった書籍も紹介しておきます。
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