つい最近、妻が妊娠5ヶ月を迎えたので、近所の神社に安産祈願に行ってきました。
妻の妊娠が発覚してから、男の私としては、さほど出産や育児に対して心構えができているとは言えませんが、安産祈願を通じて、「そろそろ子どもが生まれるんだな」という気持ちになってきました。
これまでに子どもの名前を考えたり、住居を妻の実家近くに移そうとしたりと、実際の生活に関わる準備をしていました。
安産祈願をきっかけに、妊娠・出産・育児に関わる日本の伝統的なお祝い行事について、しっかり調べておこうと思い立ちました。
今回は、安産祈願をはじめ、出産祝いやお食い初め、一升餅など、日本の伝統的なお祝い行事を簡単に紹介します。
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安産祈願は妊娠5ヶ月目以降に迎える最初の戌の日に行うのが一般的です。
ただし、母体の健康状態を最優先に考え、無理にしきたりを重視しない方が、結果的に安産に繋がるので注意してください。
戌の日に安産祈願をするのは、お産が軽く、多産である犬にあやかってのことです。
また、安産祈願のことを帯祝いと呼ぶこともあるようです。地域によっては別の呼び方があるかもしれません。
安産祈願は自宅近くにある神社へお参りに行けばOKです。
祈祷料(初穂料)はピンからキリまでありますが、3,000円~10,000円ぐらいと考えておけばいいでしょう。私が安産祈願を行った神社では、3日間の祈祷で3,000円、7日間の祈祷で5,000円、毎月の祈祷で7,000円でした。
他にも、岩田帯と呼ばれる、さらしの腹帯にも祈祷してもらえます。腹帯は神社で購入できますが、事前に購入したものに祈祷してもらう方が安く済みます。
出産祝いを送るのは、生後7日から1ヶ月の間がいいとされています。
生後1ヶ月を過ぎてからのお祝いは、誕生祝とした方が、先方への負担が少なくなるようです。
また、出産祝いのお返しは、内祝いといいます。
出産祝いの金額は、結婚式のご祝儀のような相場はありません。
5,000円程度から1万円、2万円程度までと、親族間でも認識にかなり幅があるのが普通です。
ただ、重要なのは送る金額ではなく、誕生した新生児へのお祝いの気持ちでしょう。
私が出産祝いにおすすめするのはおむつケーキです。
値段も5,000円前後と申し分ないのに加え、赤ちゃんを育てるのに欠かせない「おむつ」をプレゼントできます。
お祝い品で一番困るのは、使い道のないプレゼントでしょう。その点、おむつケーキなら誰でも確実に利用できます。
子どもが生まれてから7日目の夜をお七夜といいます。
昔は、新生児が7日間生きるのも難しかったため、お七夜を迎えた子どもに、それまで考えていた名前を授けるのが習わしだったようです。
今では、生まれた赤ちゃんが7日までに亡くなってしまうことはほとんどありませんが、昔は家族やお世話になった方々をお迎えしてお祝いするのが普通だったようです。
名付け親がいるような場合は、名付け親を招待してお七夜を祝った方がいいかもしれません。
ただ、出産後7日目の母親は、心身共に疲弊していますし、生まれたばかりの子どもがいる中で、お祝いをするのは非常に負担がかかります。
なので、現代なら夫婦二人でささやかなお祝いをするぐらいでちょうどいいでしょう。
子どもが生まれてから30日目~33日目の間に、氏神様にお参りして祝福を受け、お産が明けたことを証明する儀式がお宮参りです。
昔はお産を忌むべきものとしていたので、お産が明けることも儀式の一つでしたが、今では子どもの健やかな成長を願う儀式となっています。
お宮参りの時期は、地域によって差があるので、父母や祖父母に確認しておくのもいいでしょう。
お宮参りをする神社は、安産祈願をした神社に行くのがいいでしょう。
その子が生まれる前からお守りくださった神様ですから、今後もしっかりお守りいただけるはずです。
また、お宮参りの際は、お食い初め用の歯固め石をお借りしておくといいでしょう。
お食い初めは、誕生後100日目~120日目の間に、生涯食べ物に困らないことを願う儀式です。
用意する食事は、鯛・赤飯・お吸い物・煮物・香の物の5品で、使う食器は、男の子用は全部が朱塗り、女の子用は外側が黒塗りで内側が朱塗りとされています。
また、お食い初めで利用する箸は、祝箸である柳箸を利用するといいでしょう。
お宮参りでお借りしておいた歯固めの石を使い、赤ちゃんに丈夫な歯が生えることも願います。
お借りしておいた歯固めの石はよく洗い、お食い初めが終わったらお返ししておきましょう。
生まれた子どもが初めて迎える節句を初節句といいます。
女の子は桃の節句(3月3日)、男の子は端午の節句(5月5日)がは初節句となります。
例えば、2月生まれの女の子や、4月生まれの男の子では、初節句を迎えるのが早すぎると考える親御さんもいるでしょう。
こういった場合は、1歳になってから迎える節句を初節句とするケースもあります。
母子共に、無理のない状態でお祝いするのがいいでしょう。
元来日本では、毎年1月になると年齢が上がる、数え年を採用していたため、誕生日をお祝いするという風習がありませんでした。
しかし、満1歳の誕生日だけは初誕生として、生涯の健康を願ってお祝いしていました。
初誕生に欠かせないのが”一升餅”です。
地域によっては誕生餅などと呼ぶこともあります。
私の地域では、子どもに一升餅を背負わせる風習でしたが、地域によっては一升餅を踏んだり、一升餅を背負った子どもをわざと転ばせたりもします。
一升餅は、一升と一生をかけ、一生食に困らないことを願って行う儀式です。
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11月15日の七五三は、5代将軍徳川綱吉が長男の健康を祈って、始まったとされる説が有力です。
男の子は数え年5歳(満4歳になる年)に、女の子数え年3歳(満2歳になる年)と、数え年7歳(満6歳になる年)にお祝いをします。
数え年3歳(満2歳になる年)の女の子の七五三は「髪置きの儀」と言われます。
昔は、女の子でも数え年3歳になるまでは、髪を伸ばさず剃っていました。こうすることで、丈夫な髪の毛が生えてくると信じられていたからです。
「髪置きの儀」はもう赤ちゃんではないという意味で「櫛置き」ともいいます。
数え年5歳(満4歳になる年)の男の子の七五三は「袴着の儀」と言われます。
男の子は5歳になって初めて羽織袴を着用します。江戸時代以前は、男女の別なく行われていた儀式だったようですが、江戸時代から男の子の儀式として定着しました。
数え年7歳(満6歳になる年)の女の子の七五三は「帯解きの儀」と言われます。
着物の付け紐をとり、初めて帯を結ぶ儀式です。幼児から女児として、大人の女性の第一歩を踏み出す儀式と考えればいいでしょう。
江戸時代では14歳~16歳ぐらいで結婚するのが普通でしたから、「帯解きの儀」を終えた女児は、結婚相手の候補として見られるようになるという意味もありそうです。
3月13日から5月13日に数え年13歳(満12歳になる年)に行われる男女共通のお祝いで、子どもの多福・開運を祈ります。
現在は、小学校から中学校に進学する満年齢13歳となる年の春休みの間に行われることが多いようです。私も中学校に進学する前に十三詣りをしました。
七五三と比べて、ややマイナーな行事ではありますが、京都嵯峨の虚空蔵法輪寺における虚空蔵菩薩への「十三詣り」は有名です。
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